論理回路の作成

さまざまなゲートを組み合わせて演算回路あるいはフリップフロップを作成せよ。

AND, OR, XORのICのピン配置

ブレッドボードには、左から順にXOR, OR, AND, NANDゲートが4つずつ組み込まれたICが並んでいる。各ICのゲートのピン配置はNAND ICと同様である。例えば、右から2番目のIC(印字に「74LS08」が含まれているもの)は、ANDゲートが組み込まれているが、そのピン配置は以下の通りである。

(演習) 論理回路の作成

以下のいずれかの回路を作成し、正しく動作することを確認せよ。確認したら、TAのところにボードを持って確認を受けよ。時間が余る場合は、さらに別の回路を作成してみよ。

  1. 1ビット半加算器
  2. * 1ビット全加算器
  3. ** 2ビット全加算器
  4. 同期式RSフリップフロップ
  5. * クロック動作による同期式RSフリップフロップ

なお、「*」や「**」が付いている回路は難易度が高く、時間内に終わらない可能性があるので注意せよ。

TAに確認を受ける際には、まず「どのスイッチがどの入力(xやyなど)に対応しているか」「どのLEDがどの出力(sやcoutなど)に対応しているか」を聞かれるので、それに答えること。次に、TAは「xをONに、yをOFFに」といった指示をするので、電源を入れ、それに応じたスイッチを操作すること。

上手くいかない場合のヒント


1ビット半加算器

ANDゲートとXORゲートを1つずつ使うと、下のMIL記法のように1ビット半加算器を作ることができる。回路を作成して真理値表を参考にして動作を確認せよ。


1ビット全加算器

ANDゲート2個、XORゲート2個、ORゲート1個を使うと、下のMIL記法のように1ビット全加算器を作ることができる。混乱しないためには、2個目の1ビット半加算器を独立して作り、それの動作確認をした後、2つの半加算器を接続するとよい。

回路を作成して下の真理値表を参考にして動作を確認せよ。


2ビット全加算器

1ビット全加算器を2つ作ると、下の図のように2ビット全加算器を作ることができる。回路を作成して、真理値を作り、動作を確認せよ。

さらに余裕があれば、2ビット減算器を作ってみよ。(NOTはNANDゲートで作ることができる。)

この際、ジャンプワイヤが不足する場合は、追加で借りることができるので、申し出ること。


同期式RSフリップフロップ

NANDゲートを組み合わせて同期式RSフリップフロップ回路を作る。

まず、プッシュスイッチの動作確認をする。下図のようにして確認せよ。

次に、下図のMIL記法を参考に、同期式RSフリップフロップを作り、特性表に従って動作を確認せよ。クロック信号Cにはスイッチ端子D0を、入力SとRにはプッシュスイッチの端子DAとDBを、出力qとqにはLED端子 I0とI1をそれぞれ対応させよ。スイッチSW0がONのとき、クッロク信号が1となり、プッシュスイッチを押すと特性表に従って出力が変化する。SW0がOFFのときは、クロック信号は0となるので、プッシュスイッチを押しても出力は変化しない。


クロック動作による同期式RSフリップフロップ

実際の電子回路では、クロック信号cはクロック発振器に対する。下図を参考に、クロック発振器の動作確認を行ってみよ。(上でフリップフロップ回路がすでに作ってあることを前提とする。また「クロック発振器の+5V端子」とはDB端子の隣にある「+5V IN (CK)」と書かれた端子のことである。)

動作確認ができたら、作成してあるフリップフロップにクロック発振器を接続せよ。つまり、スイッチ端子D0への接続を外し、CK端子につなぐ。この状態で回路を動作させると、クロック発振器からの入力がONのときのみ、プッシュスイッチを押すと出力が変化する。確認せよ。