演習5 情報技術と社会
目的
情報技術が関係する社会的な問題を調査し、複数の立場から情報倫理について考える。
演習の手順
情報技術が関係した社会的な問題として、以下から1つ問題を選び、それがどのような問題であるかを調べる
自由に決めてよい。決め手に欠ける場合は、グループ番号を5で割った余り(余り0のときは5番)を選択して、できるだけ選択が分散するようにせよ。
- セキュリティ・ホールの指摘とクラッキング行為: コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)のホームページから個人情報をアクセスした(当時)京都大学研究員が提訴された件をめぐって。
- コンピュータネットワークを利用した録画サービスと著作権: クロムサイズ社の録画サービスが提訴された件をめぐって。
- 表現の自由と著作権: DVD暗号解除プログラム DeCSS とデジタルミレニアム著作権法(DMCA)をめぐって。
- 情報流出防止のための対策と通信の秘密: ぷららネットワークスによるWinny通信の遮断と総務省の判断をめぐって。
- 国家によるネットワーク規制と検索エンジンサービス: 中国におけるGoogle社の対応をめぐって。
グループ内で役割を決め、情報倫理について討論する
調査した問題を参考に、コンピュータ技術者、一般利用者、その他(悪意ある攻撃者、権利保持者、政府など)等3つの立場の役割を決め、情報倫理について討論をする。
- 情報倫理とは、教科書10.4.3にあるように「何をすべきか、何をやってはいけないかを意味する。
- より広く、技術と民主主義の関係(10.4.2)、情報リテラシー(10.4.4)の観点からの議論を加えてもよい。
調査と討論の結果をスライドにまとめ、CFIVEで提出する
- 9:45までに提出すること。
- 調査した問題の概略と、討論した内容を各1〜2ページ程度、(表紙を除いて)計2〜4ページ程度にまとめる
- Microsoft PowerPointによるスライドの作り方 (※第4回演習の内容に即して説明しています)
- ファイル名は「group22.ppt」(グループ番号が22の場合)のようにすること。
- 表紙には、調査したシステム名・グループ番号・メンバーの氏名と学生証番号を書く
- 2枚目以降に、調査結果と討論結果を箇条書きする。それぞれスライド1〜2枚に納まるように簡潔に書くとよい。
- 余裕があれば、図などを使って整理してもよい。
- 作成したスライドをCFIVEで提出する
- CFIVEの提出先
- レポート名はグループ番号と選んだ問題の番号とする。例えば 22 番のグループが「3. 表現の自由と著作権」を選んだ場合は「
22-3
」とする。
- 提出したら、「メッセージ一覧」からファイルをダウンロードして、PowerPointによって表示できるかどうか確認せよ。
討論内容の発表をする
抽選で発表するグループが選ばれるので、各グループごとに提出したスライドを使って2〜3分で発表する。まとめレポートで良い発表をしたグループ3つとその理由を挙げてもらう。また、まとめレポート作成の際に他の情報システムの機能を知っておく必要があるので、注意して聞くこと。
- 最初に簡単に「どのような問題であるか」を説明してから、討論内容を紹介すること。
- 先に発表したグループが同じ問題について紹介をしていた場合、「どのような問題であるか」の説明は簡単に済ませて良い。
レポート
演習の結果をもとに、以下の3点をまとめたレポートを作成し、提出する。
- 調査結果の発表時に、良い発表をしたグループ3つとその理由を簡単に書け。発表の良し悪しは、調査した内容が優劣だけでなく、機能のまとめ方、スライドの見易さ、話し方等も考慮してよい。
- 自グループで行った調査・討論と他グループの調査・討論を踏まえて、情報倫理関する自分の考えを書け。
- 分量は400字以上とする。上限は無い。
- 他グループが作成したスライドは演習中に提出されたスライドに置かれる。(パスワードは第1,4回の演習時のものと同一である。)
- 形式
- レポートは(グループではなく)1人ずつ個別に作成し提出する。
必ず演習番号・氏名・学生証番号・演習に対する意見や感想を書くこと。レポートの体裁の良し悪しも採点の対象となっていることに注意せよ。
- 提出期限
- [2年生] 2006年7月30日(日) 23時59分
- [1年生] 2006年8月6日(日) 23時59分
- ※期限の延長はない
- 提出方法
- CFIVEまたは紙のどちらか:
- CFIVEの場合: レポートを1つのファイルにまとめ、次のページの「レポート提出」を使って提出せよ。
CFIVE 課題提出ページ
- レポート名は「ユーザ名.拡張子」のようにせよ。例えば学生証番号が987654で、PDFファイルであれば「
g987654.pdf
」のようにする。
- 提出期限内であれば、新しいレポートを提出し、古いレポートを削除することで何度でも差し換えることができる。ただしCFIVEの不調などで新しいレポートの提出ができない可能性もあるので、「提出→削除」の順で行うこと。
- CFIVEは数十分間操作をしていないと自動的にログアウトされてしまい、次に操作をしたときに「エラー」と表示されることがある。そのような場合は、一度ログアウトして、再度ログインしてから操作を試みるとよい。
- 期限を過ぎるとCFIVEは提出を受け付けなくなる。提出期限ぎりぎりになってトラブルがあったとしても救済できないので、1〜2日の余裕を持って提出することを強くすすめる。
- 現在のCFIVEは、日本語や空白が使われた名前を持つファイルを受け付けない制約がある。レポートのファイルを提出するときは、「
g987654.pdf
」のような、日本語や空白を含まないファイル名に変更してから行うとよい。
- 紙の場合: 情報教育棟大演習室1の外にあるレポートボックスに提出のこと。情報教育棟の開館時間にしか提出できないことに注意せよ。
- 注意
- 他人の文章を自分の文章であるかのごとく使用することは、試験におけるカンニングと同様の不正行為なので、厳しく対処する。不正なレポートは未提出よりも評価が低い。
Hidehiko Masuhara, June 2006