SimSym: 物理モデル記述を通して学ぶ物理シミュレータ

対話的なデジタル教材が多く開発され、中学校・高等学校などで活用されている。中でも物理シミュレータは、実験器具等の準備が不要であり、学習者が自由にパラメータを変更しながら実行できるといった点で有用である。物理の学習では物理現象を観測し、その現象を数式として理解するが、既存の物理シミュレータには数式による理解を支援する機能はほとんどない。本プロジェクトは、単純な物理現象は時刻と物体の位置の関係式で決定される点に注目し、学習者自身が数式を用いて物理現象を計算機上でモデル化する学習手法と、そのためのソフトウェア SimSym を提案する。SimSym 上で学習者は、教育者が用意したモデルをシミュレートすること、それを観察すること、またモデルを作成しシミュレートすることができる。現在は、簡単な力学現象を表す関数を入力すると、次元に関する検査を行い、二次元平面上のグラフによる可視化を行うシステムが Jupyter Notebook 上のライブラリとして実現されている。

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